プランニングについて

わたしたちが賃貸住宅のリノベーションとして提案するプランニングの原理原則は、「自然の力で室内環境をドラスティックに変える!」ということなんです。

例えばイメージしてください、築20年以上経ったマンションで、打ちっぱなしのコンクリートの階段を上がって、ひんやりした廊下を過ぎて、鉄の大きな扉を開けた瞬間に、杉の香りと柔らかいサラッとした無垢材の床の質感に包まれた空間を!

間取りが限定されて気密性が要求された集合住宅ほど、漆喰、珪藻土、無垢材などの自然素材を使用することは理に適っているということは言うまでもありませんから、その効果を最大限生かせる方法を考えていくことがプロの仕事だと考えています。

そうしたこのパッシブ・アトリエのプランニングにはいくつかのルール(規律)があります。

パッシブ・アトリエのルール

  1. 出来るだけゴミを出さないプランづくりを心がけること。

    基本的に床をはぐって、新しい無垢材をつくるということはしません。また、クロスの上から漆喰を塗っていきます。ただし、下地が腐食していたり、弱くて補強が必要な場合などはありますので、事前の調査で判断していきます。

    出来るだけゴミを出さないプランづくり  出来るだけゴミを出さないプランづくり

  2. 使えるものはそのまま残して、全体的なバランスを整えること。

    無垢材15mmのフローリングを施工していきますから、床がその分上がるために、不都合がいっぱい出てきます。例えば、無垢材と干渉して建具が開かないとか、段差が出来るとか問題が出てきますが、だからといって既存のものを交換するとか捨てるという安直なことではなく、建具であれば無垢材と干渉している部分をカットしたり、段差をなくす工夫はいくらでもできます。

    フローリングの上から無垢材を施工  建具などの不具合は調節可能

  3. 電磁波の影響を低減させること。

    電磁波対策に使用する部材は、それ以外に実は抗菌防臭という機能も併せ持った高機能繊維なんです。ですから、既存の床の上に無垢材を施工していきますが、その間に必ず電磁波対策のスパンボンドを施工していくことで、アレルギーの原因となるダニやカビの繁殖を抑えることも可能なんです。

    アースシート(スパンボンド)を施工して電磁波削減  施工後の電磁波チェックも行います

  4. 自然素材の活用により、自然の力を最大限発揮できるようにすること。

    久留米大学の検査では、温度は変わらず湿度が5%以上違いました!
    その結果、エアコンを使う頻度も抑えられ、自然の力を利用した本当の意味での省エネになるわけです。

    久留米大学医学部 環境異学講座測定
    久留米大学医学部 環境異学講座測定

    久留米大学での湿度測定  久留米大学での湿度測定

  5. 住まう人に「使い方がわかる:自然素材取扱説明書」をつくること。

    オリジナルの入居規約を作っていますから、その自然素材取扱説明書をよく読んでいただき、メリットだけではなくデメリットもきちんと把握してもらうことで、メンテナンスもスムーズですね。

  6. 無駄な費用を絶対作らないこと。

    ゴミが増えれば、処理費用の増えて、運んでいく人件費もかかります。また、デザインにばかり気をとられてもダメです。将来的に発生する原状回復費用を抑えることでも、無駄をなくすというポイントを外さないようにしています。

    無駄な費用を絶対つくらないこと

ずっと永く使えて、交換しなくてもいい素材を使うことで、次の退居時の原状回復費用は格段に抑えられることになります。

これが、決定的な差別化を生みます。

パッシブ・アトリエのメリットはここにあります。

イニシャルコストが低いということも大きな差別化ですが、それ以上に重要な要素は原状回復時にどれだけ費用を抑えられるかということが最も肝心です。

私たちが使用している国産杉無垢材は、九州の注文住宅で使用している部材をそのまま同じ仕様で、工務店さんのご好意で製材所から直接供給いただいています。

コストだけでなく、素材の品質においても安心できるような素材選びを行っています。

プランニングとは、ただ単純にプランを組んで、コストを出して、予算に併せてということではなく、このプランにはどういう意図があって、住まう人がどのようなストーリーが描けるかをイメージできることだと思っています。

自然素材の力を借りて、「室内環境を変えて」「永く保つことで、無駄な費用を抑える」という日本が従来から持っている文化を利用することで、プランニングの意味と意義が大きく広がると考えています。